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RDIブログ

「ゴールは偶然の産物ではない」を読んだ!

RDIの鈴木です。

世界のサッカーシーンで現在最も輝いているクラブはどこかと聞かれれば多くの人から同じ答えが返ってくると思います。

それはFCバルセロナだ、と。

そのバルセロナで2003年~2008年まで最高責任者を務めていたフェラン・ソリアーノが上梓したバルセロナの経営メソッドを紹介したのが本書です。
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ゴールは偶然の産物ではない FCバルセロナ流 世界最強マネジメント フェラン・ソリアーノ アチーブメント出版


タイトルを裏返せばゴールは必然であるとなり、ということはそこに科学があるかと期待していたのですが、全般的に科学の要素は薄いです。
勝つためのチーム作りとそれを維持する法則を、才能・バランス・コミットメントの3つだと斬っています。

正しそうに聞こえるけれど、なぜこれがサッカー界において正しいと言えるのかの演繹的な分析がありません。
特にバランスという言葉は、僕もよく使ってしまうのですが、それ自体は聞こえはよい割に何ら解を与えてくれないという点で多用は避けるべきだと思っています。

例えばワークライフバランスは、そのもの自体は大切だと思いますが、バランスという言葉だけではワークとライフの優先順位を決定するための助けにはなりません。
本書は、現実的に成功をおさめているバルセロナがどのような経営手法を用いているかのケーススタディには使えますが、あくまでケースとして捉えたほうがよいと思います。

科学という観点で唯一目をひいたのは、選手の採用基準に関する記述で科学と直感に言及している点です。科学に関してはマイケル・ルイスの「マネーボール」(僕は未読です)を引き合いに出し、アメリカのプロ野球チーム、オークランド・アスレチックスが統計的な分析を用いて自らの経済的規模をはるかに超える成績をあげたことを紹介しています。実際にアスレチックスのGMビリー・ビーンに会いに行き、統計的な分析で成功を収めた手法についての熱弁に耳を傾けてきたそうです。

一方、直感に関してはマルコム・グラッドウェルの「第1感 最初の2秒のなんとなくが正しい」を引き合いに出し、まさしく直感が統計よりも優れているケースについて紹介しています。

ソリアーノは直感よりも科学をお勧めしていますが、まったくの同感です。「第1感」に関しては、ジャーナリズムとしてはおもしろいですが、内容の使い道がまったくありません。直感がときに統計的な分析よりも正しいことがあるというのは当たり前の話しで、だからといってそれで直感に頼ることが大切だという結論に導くのは早計でしょう。グラッドウェルの講演はすばらしいですし、人としては大好きなのですがこの「第1感」に関してはジャーナリズムの域を出ず、経営に持ち込むべきではないと思っています。

グラッドウェルは「その数学が戦略を決める」の中で、映画が上映される前にシナリオやキャストから興行収入を分析する会社をすっぱ抜いたジャーナリストとして少し出てくるのですが、これは2006年の話しで、第1感を上梓したのが2005年ですから、現在は少し考えが変わっているかもしれないですが。

話しが少しそれましたが、科学に関しての言及はその点くらいで、あとはバルセロナの経営手法の紹介本といったところでしょうか。
サッカーにおける経営に興味がある方にはお勧めできる内容です。
ただし、バルセロナのサッカー選手の名前をある程度知らないと少し退屈になるかもしれません。

最近読んでいる本

次は何読もうかしら。やっぱりピーター・センゲの「持続可能な未来へ」かな。

最近の運動

荒川マラソンが中止になったショックと、最近の雨続きで全然身体を動かしていません!1週間連続で何もやっていないなんてたぶん半年ぶりくらい。そろそろ始動します!

検定をかけるということ リフレクティブ・マネジャーを読んで

RDIの鈴木です。

長い時間がかかってしまいましたがリフレクティブ・マネジャーを読了しました。とても示唆に富む良書で、平易に書かれていますので特にキャリアや人材育成・開発(発達)に関する知識がなくても読み進めることができ、おすすめ本です。

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さて、このリフレクティブ・マネジャーを読んで、本線とはあまり関係のないところで2点気になったところがありましたのでまずは1点目について述べてみたいと思います。当初は2点ともに1つの記事にまとめる予定だったのですが、あまりに長くなってしまいましたので2つに分けることにしました。

気になったことの1点目、それはずばり、「調査結果に当たり前のように検定がかけられている」ということです。

2章の冒頭で、中原先生が関わった富士ゼロックス総合教育研究所における「他者とのかかわりが個人を成長させる」をテーマにした調査結果が紹介されています。詳しい内容は本書をお読みいただきたいのですが、調査結果はさも当然のことかのように検定がかけられていました。

検定とは、ある仮説が正しいかどうかを統計学的、確率論的に判断することです。

調査は、通常はあるサンプル集団に対して実施されます。なぜかと言えば母集団全員に調査をかけるのは手間がかかりすぎるからです。ですので、調査において大切なことは、「あるサンプル集団に対しての検証結果が母集団全体に対しても言えるかどうか」ということです。ここで使われるのが検定という考え方です。

例えば、検定をかけて「5%水準で有意差あり」という結果が出ればそれは95%の確率で母集団についても正しいと言える、ということを意味します。こういった検定をかけなければ、いわゆる統計の罠にはまってしまい、確度の高い意思決定ができなくなってしまいます。

こういった検定の考え方はもっと一般的に広まるべきだと僕らは考えていますが、そういった認識はまだ一部の研究肌の世界に閉ざされているのが実情だと思っています。

その検定の考え方を、統計学的な要素を説明することもなく「さらっと」本書に載せていることに明るい兆しを感じました。もしかしたら説明すると難解になるから説明を載せなかっただけかもしれませんが(笑)、有名な研究者である中原先生が著書の中で統計学的な処理を毎回載せていれば今後徐々にお茶の間にも浸透していくのではないかと考えています。

2点目については後日。同じく調査における考え方の話題です。

最近の運動

先日大学時代の友人とフットサルをしてようやく今年初蹴りを済ませました。ランはペースをあげてがんばっています。
4年くらい前はハーフの大会で2時間切れなかったのに、今は単に1人で夜ランで21キロ走っても1時間50分くらいで走れるようになりました。成長したなぁ(しみじみ)

教育効果測定に科学の視点を

RDIの鈴木です。

関東地方も梅雨明けし、日に日に暑さが増してきていますね~。相変わらず自転車通勤の僕には汗との戦いが激しさを増す日々です。

さて、前回に引き続き雑誌を読んでの感想です。今回読んだ雑誌はJMAMの人材教育8月号、特集タイトルは「教育効果を測る」です。
教育効果測定はいつまでたってもこの世界の争点ですね。タイトルが目に入った瞬間に「お!早く読みたい!」と感じさせる力があります。笑

読んで僕がまず感じたのは、未だやはりカークパトリックの4段階評価のメソッドが有効活用されているということです。
カークパトリックの4段階評価とは、1959年にドナルド・カークパトリックが提唱した4つのレベルで教育効果を測定するモデルです。
レベル1:反応(Reaction)
レベル2:学習到達度(Learning)
レベル3:行動変容(Behavior)
レベル4:組織貢献度(Results)

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たとえばレベル1の反応を測定するためにはアンケートが効果的で、そのアンケートの設問を具体化したり定量+定性で聞けるような工夫をしている企業が多いようです。
また、レベル3の行動変容をチェックするために360度評価、店員に対する覆面捜査(!)を実施したりするなど、多くの事例をあがっていました。

このご時世ということもあり、費用対効果やコストカットが厳しく問われはじめ、教育の効果測定はますます注目を浴びているようです。

とても充実した内容だったのですが、一つ残念だったのが、統計的な処理の活用による効果測定の事例がなかったことです。やはり日本ではまだ事例が少ないということなのでしょうか。

僕らが採用や育成の効果測定として大切にしている視点が、回帰分析の手法を用いて調査・分析を実施することです。

回帰分析で分かることとは、例えば以下のようなことです。

あるアンケートの結果、コーヒーをよく飲む人は太っている人が多い、という集計結果が取れたとします。この結果で、「コーヒーを飲むと太る」という結論を導き出してよいかというと、それは短絡的です。本来であれば、コーヒーを飲むか飲まないか以外の要素はすべて一定と仮定して比較しないと、本当にコーヒーと肥満に因果関係があるかは分かりませんよね。そういったことを分析するために用いるのが回帰分析という手法です。これを用いれば、コーヒーと肥満に直接的な因果関係はなく、コーヒーをよく飲む人は砂糖をいっしょに取るのでそれが原因で太っている人が多かった、という真の因果関係が判明したりします。

この回帰分析の手法を用いることで、効果測定に科学の視点を取り入れることが可能です。 上記のコーヒーの例と同様に、研修に出席した人の業績があがったからといって研修のおかげ、と結論を出すのは早計ですよね。研修の出席による理解度や満足度だけでなく、職場に戻ってからの普段からの行動(研修内容を振り返っているかどうか、など)、さらにいえばフェースと呼ばれる被験者の基礎情報(出身大学、部署、前年度の評価、男女、年齢など)も用いて回帰分析を実施し、業績の向上と因果関係があるのは何の要素か、ということを導き出す必要があります。その結果、例えば研修内容の振り返りを上司と実施している人は業績向上との因果関係が認められれば、それは広い意味での研修の効果ということになります。

こういった調査を実施するためには、事前に「どの要素が業績向上に関係があるか」ということへの仮説を立て、調査の設計をしっかりと組む必要があります。その上で設問票を過去の事例や文献を参考に設定し、継続して調査していくことが大切です。もちろん、調査で判明したことについては以降の改善に活かします。

カークパトリックの効果測定はレベル4までですが、これにレベル5を加えた人物にジャック・フィリップスがいます。
このレベル5とは、ROI(費用対効果)です。

※ジャック・フィリップスの5段階評価ではレベル3はBehaviorではなくApplication、レベル4はResultsではなくBusiness Impactとなります

今後は人事の世界でもこの効果測定の視点がますます注目されていくのではと思います。

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最近読んでいる本

デザインド・リアリティ 有元典文・岡部大介(北樹出版)
デザインが人々の教えや学びにどれだけ影響を与えているかということを心理学的に解説した著書です。
たとえば、スタバの店員が飲み物のオーダーを記憶するために、カップのデザインを有効活用している点など身近な事例を題材にデザインについて追及していきます。
アフォーダンスの考え方が近いですね。

最近の運動

助っ人として味の素スタジアムでフットサルをしてきましたが惨敗しました・・。 やはりフットサルは守備からですねー。
ランも久しぶりに。10キロを53分で。 暑くてこの時期はしんどいです。笑

ハーバード・ビジネス・レビュー8月号の「不況期こそ人材獲得のチャンス」を読んだ!

RDIの鈴木です。

ハーバード・ビジネス・レビュー8月号は5月号に引き続き不況を切り口としていて「不況期の経営力」がテーマとなっています。中でも僕らの業務領域に重なる「不況期こそ人材獲得のチャンス」は興味深く読みましたので感想を書き記したいと思います。

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まず、筆者は調査対象企業(※)の人材採用活動は驚くほどいい加減であったという点から論旨をスタートさせています。これはつまり、個人の主観的な嗜好、伝統的なやり方への無意識的依存、求める資質の場当たり的設定などがまかり通っているということで、科学がまったく踏み込んでいないことを意味しています。同号のOpinionという巻頭記事で野中郁次郎が、GMの失敗はアメリカ的経営の特徴である演繹思考の罠にかかってしまったということを述べていますが、人事の世界にはこの演繹思考さえ浸透していないというのが実情だというのはまさに僕も同感です。

(※)調査対象企業の従業員数合計は300万人、年間売上高は1兆ドル以上、時価総額は2兆ドルで主な産業、地域をカバーしている、とのことです。

そして、筆者は採用ステップを次の7つに分けて考えることが大切だと提案しています。この事例は管理職を中途採用するケースですが、僕らのメイン事業領域である新卒採用に関しても同じことが言えると思いますので、対比させながら紹介したいと思います。

●7つのステップ
1.人材ニーズを予測する
2.仕事の中身を明らかにする
3.候補者を多数プールする
4.候補者を選考・評価する
5.雇用契約を交わす
6.採用者を組織に溶け込ませる
7.採用プロセスを監視し、見直す

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1.人材ニーズを予測する(Anticipate the Need)

筆者は売上予測を実施し、今後数年間でどのポジションに何人必要であるかという計画を立てるべきだと述べています。これはつまり、今が不況だから、今が好況だからという理由だけで採用人数を変動させることは得策ではないということを示しています。ここ数年の傾向を見ても、採用氷河期と就職氷河期が交互に訪れているのは明らかですので、ある年の時勢に引っ張られて判断するということは確かに得策ではないかもしれません(個別には難しい事情もあるでしょうが・・)。


2.仕事の中身を明らかにする(Specify the Job)

掲載されたケースは中途採用ですから、仕事に求められるケイパビリティを把握し、ジョブ・ディスクリプションなどと照らし合わせることが大切だと述べられています。

これは新卒採用に置き換えれば、求める人材像の明確化です。自社で活躍するためのコンピテンシーは何なのか、基本処理力をどの程度求めるのか、価値観や適性といったものを測定するのか、といったことです。経営的な視点からの演繹的アプローチがここでは必要になります。


3.候補者を多数プールする(Develop the Pool)

センター・フォー・クリエイティブ・リーダーシップの調査結果によると、「採用した幹部社員が唯一の候補者だった」というケースが全体の25%を占めたそうです。

新卒採用では上記のようなことはあまり起こらないと思いますが、相変わらず母集団形成という考え方は重要であると思いますし、母集団形成をしないならばそれに代替する戦略的設計をする必要があります。


4.候補者を選考・評価する(Assess the Candidates)

筆者によれば、選考と評価の質を向上させることで得られる利益は、候補者の数を増やすことの3倍、採用者に以前より低い給与を納得させることの6倍高いということです。優れた選考と評価は、優れた候補者を見つけること以上の果実をもたらし、実際、利益と時価総額を大きく向上させているのです。

この選考と評価を重要視するという点は、最近新卒採用環境で起こりつつあるパラダイム転換に合致しています。つまり、多数の母集団を形成し、そこから選考を実施すれば確率論的に優秀な候補者を多数獲得できるというモデルではなく、本当に優秀な層を獲得するために選考と評価こそ真剣に設計すべきだという考え方です。

こういった視点に立てば、選考とは合否判定ではなく、能力測定であるという考え方にたどり着きます。すると「能力とは何か」「アセスメントとは何か」といった観点が重要になり、単なる「採用」という枠を飛び越えて育成系の話題につながっていきます。

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5.雇用契約を交わす(Close the Deal)

筆者は、選考に合格した適任者がオファーを受けるかどうかを決定づける要因として、組織としての支援、仕事、上司、報酬をあげています。

新卒採用の場合に上記観点はそのまま当てはまることはありませんが、内定者を適切に動機づけし、コミットメントを高めるというのは内定者フォローというフェーズにおいてとても重要な視点です。弊社が独自に調査した結果では、採用パンフレットなどの広報物はエントリー時などの選考初期の志望順位を押し上げる効果がありますが、内々定獲得時における志望順位とは統計的に有意な因果関係はなく、むしろ面接官から仕事に関する話しがあったかどうかなどがな内定獲得時の志望順位やコミットメントに関係があることが分かっています。

また、内定者に対しては学生生活における適切な目標を設定させ、学生生活を充実させる中で動機づけを高めさせる、などの施策も有効です。


6.採用者を組織に溶け込ませる(Integrate the Newcomer)

雇用契約を交わせば採用プロセスは全て終了と考えている企業は多いが、それは誤りであると筆者は述べています。つまり、採用者を適切に組織に溶け込ませるように出来る限りの支援をすることが重要だということです。

新規雇用者を受け入れるためには、最初の一日、新卒者であれば多くの場合4月1日にどのような対応を受けたかがその後の離職率に関係があるという調査結果があるそうです。メンター、トレーナー、上司などの受け入れ態勢はもちろん、物理的環境においても入社する人が適切にOnBoardingできるような設計が必要です。

また、新卒採用の場合には、内定者フォローの時点でこの施策は始まっています。僕らのお客様で、内定者にメンターをつけている企業様がいらっしゃるのですが、このような施策は内定者のコミットメントを高めるとともに、OnBoardingの観点でも極めて大きな意味を持つ施策だと思います。


7.採用プロセスを監視し、見直す(Audit and Review)

筆者は、採用の打率を高めるためには採用プロセスを定期的に監査し、再検討することが欠かせないといっています。

この「打率」という言葉は僕らも好んで使っています。人が人を評価するという選考において、現在の科学では絶対的な成功を生む手法があるとは思えません。僕らにできることは、打率を高めることなのです。それも、7割5分などという高い打率は望むべくもなく、2割8分を3割3分に高める、くらいの感覚だと思っています。その程度と思われるかもしれませんが、野球でも2割8分では下位打線だったのが3割3分ではクリーンナップを打てるように、この差は大きなものであると思います。

僕らも、採用が終わったらアンケートを実施し、統計的検定の結果有意である因果関係を見つけるために重回帰分析などの手法を用いて調査・分析を実施しています。こうすることで科学的な視点を用いて次年度の採用を再考することができるのです。

最近読んでいる本

うーん、パス。(いかんいかん)

最近の運動

相変わらずのチャリ通で6月は月間290キロくらい走破です。だんだん汗が半端ない量になってきました・・。
ラン?聞かないでー。
フットサルは頻度低いながらやってます。
こないだはこれ↓のOver30で優勝を飾りました~。
http://www.re-po.jp/f-golazo/2009/07/5copa-player.html

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